「気がつきすぎて疲れる」と日々感じているのなら、それはHSPかもしれません。
普通の人よりも敏感に周囲の情報をキャッチするため、中には『疲れる』と感じてしまうことも。
ここではそんな繊細さんの『生きづらさ』となってしまっている敏感な体質を和らげるだけでなく、自分のメリットして活用できる術を、武田友紀の著書である『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』と共にご紹介していきたいと思います。
繊細さんの”あるあるネタ”
僕は社会人としてもうすぐ10年が経とうとしていて、最近では新人教育を任されたりすることが増えてきました。
これまでは自分のことだけで誠意杯だったこともあり、あまり他人と深く関わりを持ってきませんでしたが、新人教育を任せられるとそうもいきません。
仕事の内容はもちろんのこと、スケジュール管理や社会人としての対応などについても教えなくてはいけません。
僕の教え方が悪いこと、育った時代が違うことを加味しても『配慮が足りないな』と思うことが多々あります。
「俺だったらもっとこまめに報連相するのにな」とか「親睦会の不参加、もっと上手に断ればいいのに」とか「全く挨拶をしない」とか挙げ出したらキリがない。
自分がパートナーとして教える立場上、その後輩の行動は嫌でも目・耳に入ってきては、「おいおい、大丈夫かよ」と心配になっしまいます。
実際の業務より、そちらの方が気になってしまうこともしばしば。
また僕は昔から吃音という言葉が詰まる障害があり、会話するのに物凄いエネルギーを使います。
そんなこともあってか『人いると疲れる』と感じることが多いです。
仕事の帰り、駅のホームに同僚が遠目に見えれば逆サイドに移動したり、休憩中には人気がない場所を選んで休んだりしては、1人の時間を作っています。
でも決して『人が嫌い』というわけではなく、むしろ『嫌いな人がいない』という一面もあったりします。
中にはいつも悪口ばっかり言っている人、いつも不機嫌なオーラをまとってる人、ちょっと相性が悪いなと思う人などいるけれど、時々見せる良い所に相殺されて『嫌い』とまではいきません。
本当に嫌いな人を言いなさいと問われた時、出てくる名前は1人しかいません。(1人はいるのかい!)
- 後輩の行動が気になり過ぎて疲れる
- そもそも人といる疲れる
- でも『嫌い』な人はいない
実はコレ、繊細さんにはよくある話しだと教えてくれたのは、600名もの繊細さんをカウンセリングしたHSP専門カウンセラーの武田友紀でした。
繊細な人 HSPって何?
そもそも繊細な人のことをHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と名付けたのは、アメリカの心理学者であるエイレン・アーロン博士です。
繊細な人とそうでない人では『脳の神経システム』に違いがあるそうで、繊細な人は無意識のうちに様々な情報をキャッチします。
またHSPは人間だけではなく、ネズミ・ネコ・犬・馬・サルなどの高等動物にも見られ、敏感に反応する個体の比率は、共通して全体の15%〜20%だとされています。
つまり5人に1人はHSPである可能性があり、とても身近な『人の気質』であることが分かります。
HSPである人に共通していることは
- 感じる力
- 考える力
- 味わう力
- 良心の力
- 直感の力
が普通の人より秀でていることで、この力が強いが故に『気がつき過ぎて疲れてしまう』という生きづらさに繋がってしまうのです。
ここで立ち止まって考えてもらいたいことは、5つの力が『強すぎる』ことが原因であるということです。
例えば『考える力』について、物事を深く考えることがそもそも「ない」という人もいて、相手の話を深く受けとる感覚がそもそも「ない」のだと。
僕が冒頭にて『配慮が足りない』と感じた後輩たちには、まさにコレに当てはまるのです。
「大は小を兼ねる」ではないずが、
「ない」ものはどうしようもありませんが、「ある」ものについてはコントロール次第で如何様にもなります。
この5つの力をしっかりコントロールして活用できれば、これまで生きづらいと感じていた繊細さが、自分の最も強力な武器へと変わることでしょう。
HSP専門カウンセラーの的確アドバイス
ここでご紹介したいのがHSP専門カウンセラーである武田友紀さんの著書『「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる 「繊細さん」の本』になります。
- 感じる力
- 考える力
- 味わう力
- 良心の力
- 直感の力
上記の力が普通の人よりも強力な私達が、どのようにそれをコントロールするのかについて、それぞれの項目ごとに詳しく解説してくれます。
また五感(視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触感)についても取り上げられており、項目別に専門的なアドバイスが掲載されています。
その他にも
- 私って細かすぎるの?
- 他人の機嫌に左右されてしまうことがある
- 人に頼ることができない
- 仕事が遅い
- いつも私だけ忙しい
などなど、繊細さんに関する”あるあるネタ”を取り上げては、その対処法を的確にアドバイスしてくれます。
僕も「この本は自分の為に書かれたモノではないのか?」と思えてきてしまうほど当てはまり、即日実践することができました。
考え方一つでこんなにも世界は変わる
すぐに実践できるアドバイスもあれば、少しづつ変えていかなくはいけないアドバイスもある中で、僕が『衝撃』を受けた教えは『考え方』一つでこんなにも世界は変わるのかということでした。
自分は敏感である認識があり、それをHSPだと言われていることは知っていたものの、その仕組みまでは知りませんでした。
HSPというものの仕組みを知り、何も悪いことだけではないことを理解した。
HSPで『辛い』と感じる場面を具体的に知り、その対処法を学ぶ。
たったコレだけで、胸のあたりにあった雲ががスーッと無くなったかのような感覚には自分でも驚きでした。
まだまだ本書の教えを忘れて、無意識に一人で悶々と考え込むことはあるけれど、「いかん、いかん」と軌道修正できるようになってきました。
長い間染み付いた『人の気質』です。
そう簡単には変えることは出来ないものの、『僕にも変えることが出来るんだ』という確かな手応えを得ることが出来ました。
日頃から『気がつき過ぎて疲れる』と悩んでいるあなたに、是非とも一読して頂きたいと思います。