吃音の発話症状には ①連発 ②伸発 ③難発 の3つが挙げられます。当記事では ③難発 に的を絞った克服術についてご紹介します。この克服術を伝授してくれるのは、一人一人に合った克服法をオーダーメイドで提供している『上月慎也』さんです。

上月さんはオーダーメイドの克服法を提供するサービスを展開している他、動画を使った配信や書籍などのツールを使って吃音の啓発活動をされています。

ご紹介したいのはAmazonで販売されている『誰でも簡単にできる「吃音症克服術」~難発編~』という書籍で、Amazonのプレミアム会員なら無料で読むことが可能。「吃音の克服は困難だ」と言われている中で、特に難色を示す難発(ブロック)にフォーカスした数少ない書籍です。

上月さんは当書籍の中で「吃音は絶対に克服することが出来る症状」と言及しており、必要なことは『毎日20分程度の時間を作る』ことと『継続する』ことだけだという。主な症状が難発(ブロック)であり、本気で克服したいと考えている吃音者には是非ともチャレンジしてもらいたい。

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インターネットで販売されている教材では治らない?

吃音治療の歴史は1903年に遡り、伊澤修二が楽石社という吃音矯正所を設立したことから始まります。その後、吃音矯正所は全国の至る所に姿を見せるも、その治療内容はとても科学的とはいえない弱者の弱みに付け込むような運営がされていたといいます。

現代では吃音の治療が病院で受けられるようになり、保険も効きます。ただ対応できる病院の数が少ない上に、医療の確立もされていないことから吃音者が望むような結果を出せていないのが現状です。

このような現状から、最近ではインターネットで購入できる吃音改善プログラムが数多く販売されるようになりました。

インターネットから購入できる吃音改善プログラムの多くは、間接法と言われる”発声をしない”手法が主流であり、イメージトレーニングによって吃音の改善を目指します。深層心理に定着している吃音への嫌悪感や恐怖心を取り除くことで、吃音から脱却できるといった内容になっています。

インターネットで販売されている吃音改善プログラムによって吃音が治ったという実績は数多く存在しますが、一方で治らなかったと肩を落とす吃音者がいるのも事実です。僕もいくつかのプログラムに参加したことがあります。その内の一つで、吃音の克服に成功しています。

ただ僕が思う吃音の克服は必ずしも『どもらなくなる』ことだけではないと考えており、事実、僕は今でもどもっています。でも吃音があるからという理由によって自分を悲観したり惨めに思うことはなくなりました。まさに、深層心理の部分で克服したのです。

この克服に関する定義については、吃音者の一人一人で違うと思います。『どもらなくなること』が絶対条件である吃音者にとっては、克服していないと感じるのは当たり前で、また違ったアプローチが必要となるわけです。

どもるという『癖』にアプローチが成されていない

間接法を用いた吃音改善プログラムには、どもるという『癖』にアプローチがされていないと上月さんはいいます。やはりどもること自体は身体的な要素が多く『リハビリ』が必要であると。

今のどもっている話し方が根底にある状態では、いくら心理的に克服していてもどもる症状は無くならない。どもっている話し方を見直し、どもらない正しいフォームを身につけることが必要であると言及しています。

確かに、上月さんの主張は理にかなっていると僕は思います。

僕が深層心理で吃音を克服していても、症状としては残り続けていることも、この説明に従えば納得の結果だと言えます。

スポーツをやってこられた方なら『正しいフォーム』という言葉を使うことで直感的に理解しやすいかと思います。僕は小学校から高校まで野球をやっていました。野球部では野球の練習をする他に、ウエイトトレーニングなどもやったりします。ベンチプレスで100kgを上げる力持ちでもホームランを打つことが出来ない人がいれば、逆に60kgが限界のひ弱な人でも軽々ホームランを打つ選手もいました。これはボールを遠くに飛ばすという『正しいフォーム』でスイングできているかなんですよね。

吃音者は長い間、どもるフォームによって話しをしてきました。根底から見直して、流暢に話せるフォームを身につけることで『どもりをなくす』ことができるのだと上月さんはいいます。

難発(ブロック)に有効な6つの訓練

『誰でも簡単にできる「吃音症克服術」~難発編~』では、正しいフォームを身につけるために6つの訓練を提案しています。

・呼吸

・言葉のつながり

・正しいリズム

・苦手な行を無す

・舌、喉の脱力

・逆腹式呼吸

詳しい説明や訓練方法に関しては、是非とも書籍にて確認してもらいたい。本書ではこの6つのキーワードがなぜ重要なのかという説明がされ、具体的な訓練方法を示しています。

1日20分程度の時間を作り、誰でも簡単にできる内容なので、後はあなたの『やる気』次第です。

インターネットで販売されている吃音改善プログラムでは「1ヶ月で」とか「6週間で」とか『短時間』で克服できることをうたい文句にしていますが、これは間接法を用いた治療だから精神的・気持ちの問題に大きく作用するためです。今まで知らなかったことが分かるようになると、まるで魔法がかけられた様に世界が違って見えることがあるように、考え方や気持ちの部分においては即効性があります。

一方で、上月さんが提案する6つの訓練では直接法を用いた手法であり、身体的な部分へのアプローチ。これまで長年に渡って定着し癖となった膿を出し、正しいフォームを刷り込んでいくわけですから一朝一夕ではいきません。

(直接法とは、実際に声を出して訓練する治療法です)

効果が現れるまでに半年かかるかもしれませんし、1年後かもしれません。

でも100歳まで生きるようになったご時世。その内の数年間頑張ることで、その先の未来はまさに無限大です。1日20分という時間が作れる方は是非とも挑戦してみて下さい。

おすすめな改善策

僕としては間接法と直接法、どちらも挑戦することをおすすめします。

①まずはインターネットで販売されている吃音改善プログラムで、即効性のある間接法で精神的負担を取り除く。

②次にゆっくり時間をかけて、直接法で正しいフォームを手に入れる。

インターネットで販売されている吃音改善プログラムについては、コチラのページで紹介していますので参考にしてみて下さい。直接法の部分に関しては当記事で紹介した『誰でも簡単にできる「吃音症克服術」~難発編~』を参考にするとよいでしょう。

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