敏感過ぎる自分に自信が持てない男性に向けて、自信が持てるようになる話しをご紹介します。
また親密になる一番簡単な方法や、絶対にやってはいけない4つの行為をまとめました。

ここでは心理学という分野において、多くの功績を残したエレイン・N・アーロン博士の書籍を参考にしています。
もっと詳しく知りたい、心理学について興味があるという方は、当記事の最後にある「編集後記」を参考にしてみて下さい。

敏感過ぎる自分に自信が持てない

“男であればこうあるべき”だといった古くからの考えってありますよね。
例えば、「付き合う時の告白は男がする」とか、「デートの時には男がリードするもの」など。

敏感過ぎるHSP男性の自信のなさは、こういった男の子の掟(ボーイ・コード)に自分を合わせ損ねたことから生じています。

男の子の掟(ボーイ・コード)とは対照的な、涙もろかったり、すぐに赤面したり、優柔不断な性格、また侍の様な強い男なら気にもしないような暑さ(熱さ)、寒さ(冷たさ)、服のチクチクなどを気にする男性にとっては、「俺って男らしくない」と感じてしまい、なかなか自己肯定感を持つことができません。

何があっても動揺せず堂々としている男性像が、この社会のおかしな理想ですが、敏感過ぎる気質を持つHSPの男性にとっては、到底叶わない夢なのです。
緊張する場面であったり、急かされる場面、競争させられたり、知り合って間もない恋人ができたりと、プレッシャーのかかる状況におかれると、刺激過多となって平常心を失うばかりか、本来の実力すら発揮できません。

自己肯定感が低い男性に、上記のようなさらなるプレッシャーが加わると、

  • 神経性胃炎
  • 発疹
  • 恐怖症
  • 吃音
  • 臆病

など、不安によるいろいろな症状が出てくる場合があり、僕にも吃音があったり、様々な恐怖症を抱えています。
こうして自信がなくなり、ますます「自分には魅力がない」と思い込んでしまいます。

敏感過ぎる気質を持つ男性のみなさん。
大丈夫です。

時代は変わりつつあり、我々HSP気質のある男性は、未だに古い概念に縛られている人達を解き放つポジションにいるのです。

昔から「女性がすること」だとされてきた

  • 優しく受容すること
  • 子育てをすること
  • 思っていることを口にすること
  • 二人の関係について会話したがること

上記のことをパートナーと一緒に心がければ、2人とも満足度の高い幸せな関係が続けられるという、最新の調査報告があります。

さらに古い考えに固執するほど、夫婦生活は不幸のどん底への向かい、専門家への相談もしないといいます。
特に「男性が仕切らないといけない」という固定概念の問題は大きく、これに縛られている夫婦は、2人とも満足度が低く、離婚しやすいという実証が示されているのです。

「男性らしくない」とはつまり「女性らしい」ということ、専門家の間ではシンプルに「普通の人間らしい」と言われています。
HSPは、本来あるべき姿へと社会を変える先駆者なのです。

自分と他人の防壁を崩す一番優しい方法

自分と他人の間にある防壁を崩す一番優しい方法とは、少しの間だけでも『親密』になることです。
親密になるということは、相手の『建前と本音』を理解するということです。

HSPは普段から自身の建前と本音の境界線を行き来していて、葛藤があるたびに自身の内面と対話をしていると思います。
あとは相手の建前と本音にも近づいたり、離れたりすれば良いので、この方法はHSP向きです。

一方でHSPの人は、自分ではない誰かに、本音の部分に踏み込まれると不安になることも事実です。

そこで大切なことが自分の建前と本音を『柔軟』に設定することです。
「よい垣根はよい隣人を作る」という諺がありますが、建前はとても強力な垣根です。
バリケードを固めた内側を見せない造りよりも、花や緑が咲き乱れた笑顔の見える垣根を造ることです。

ケンカでNGな4つのこと

どんなに仲の良いパートナーであっても、喧嘩は付き物です。
そんな時、怒りのままパートナーに言葉をぶつけしまうと、必要以上に相手を傷つけてしまい、思いもよらない溝を作ってしまうことも。

ワシントン大学の心理学者であるジョン・ゴットマンは、以下の行為を4つの騎士と名付け、相手を傷つけることがあると話します。

  1. 批判する
  2. 防衛(言い訳)する
  3. 見下す
  4. 石の壁を作る、心を閉ざす(HSPはこれが一番多いです)

「あなたの考えは間違ってる」などと頭ごなしに相手の意見を否定することは1番目の騎士です。
一度話しをしっかり聞いた上で、「それならこんな考えもあるんじゃない」と、別の提案をすることが1番目の騎士の反対になります。

「バカじゃないの」とか「神経質だね」とレッテルを貼ったりするのは、最も良くない喧嘩の見本です。
しかし、咄嗟に言葉に出てしまうこともあるでしょうから、すぐに「ごめん。今のは、言うべきじゃなかった」と謝ることが、2番目の騎士の反対です。

「俺が飯を食わしてやってる」などの見下した行為や、分厚い壁を作って話しすらしないといった行為についても、よくありません。

このように4つの騎士を封印し、咄嗟に騎士が突撃してしまった時には、しっかりと謝る。
ゴットマンによると、このように修正の術を示す夫婦の83%はよい関係が続くといいます。

編集後記:エレイン・N・アーロン博士のおすすめ書籍

本記事はHSPという概念を提唱したエレイン・N・アーロン博士の書籍『』を参考に、HSPの気質がある敏感な男性に向けたメッセージを書きました。

僕が『』を読んでとても感銘を受けた言葉があり、それが『パッケージ・ディール』という言葉。
人は誰でも良いことも悪いこともセットであること、そして、「そのパートナーを選んだということは、その人の問題も引き受けること」を意味します。

付き合って数年が経ったり、結婚して数十年が経つと、「好き」という気持ちがどんどん小さくなっていくばかりか、「嫌い」という部分がどんどん見えてきてしまいます。
人間なのだから、良いところもあれば、もちろん悪いところもあります。

僕も結婚して8年目を迎えます。
当然、新婚の頃のようなトキメキは無くなり、「小うるさい嫁だな」と思うこともしばしば。
でもやっぱり妻の笑顔だったり、優しさに触れると気分も上がります。

良い時ばかりじゃないですが、悪い時も含めてまとめてその人のことを『愛せる』ようになるために、この書籍を読んで良かったなと思いました。