表面的なイライラや怒りではなく、根本的な第一次感情に目を向けよう。
第一次感情は、不安、悲しい、つらい、苦しいなどのネガティブな感情。目の前の出来事の大きさ以上に、自分が感じる怒りの裏には、様々な自分の第一次感情が隠れている。
【言左衛門の要約】

アンガーマネジメントという、イライラや怒りをコントロールし、健全な人間関係を作り上げるための心理トレーニングを学び、それを「子育て」に応用した篠さん。
日本で初めて「母親のためのアンガーマネジメント入門講座」を開催し、キッズインストラクター養成講座の立ち上げに携わり、全国各地で指導者を育成するなど、この分野における第一人者です。

僕の家には4人の子どもがいて、一番上のお姉ちゃんでさえ小学生1年生。
制御の効かない自我が4つも集まると、それはそれは恐ろしいカオスが生まれます。

一番困っていることは「言うことを聞かない」ことです。
子どもなのだから一度や二度で言うことを聞くとはもちろん僕も思っていません。
しかし、物事には限度があり、真剣に話している時くらいはしっかり聞いてほしいものです。(その場だけでも)
ママがいくら真剣に話しをしても、男の子はヘラヘラしてふざけ倒し、女の子は反抗することを辞めません。

イライラ、イライラ、

最終的には、僕のカミナリが落ち、カオスがビックバンを起こし無にかえるのです。

ママも子育てにほとほと参っていて、このままではうつ病になってしまうのではないかと心配になり、この書籍を手に取りました。
あれも、これも、思い当たる節があり、とても共感することができました。
ママ向けに書かれているので、ママが読んだらもっと共感するんだろうなと感じました。

とても勉強になったのは、怒りは「第二次感情」によりもので、怒りの原因は「第一次感情」が元になっているということ。

第一次感情とは不安、悲しい、つらい、苦しいなどのネガティブな感情です。
そんなネガティブな感情に、子ども達が問題を山積みにするので「怒り」が生まれるのです。
親は子どもに山積みとなった問題を指摘することはあっても、根本的な第一次感情に目を向け、それを子どもに伝えることは少ないように思います。

高いところに登ってはジャンプを繰り返すという男の子にありがちな行動。
「危ないから辞めなさい」と一喝しても、当然辞める気配は微塵もありません。
【怪我をしてしまうことへの心配】や【弟が真似して大怪我に繋がる不安】が第一次感情で、イライラや怒りは「高いところに登ってはジャンプ」を繰り返す行動によって引き起こされます。
「何回言ったら分かるの?」「いい加減に辞めなさい」「昨日もそれで怪我したでしょう」と、第一次感情は忘れ去られ、第二次感情で叱りつけるのです。

これでは「論点」がズレてしまい、子どもに本当に伝えたい大事な部分が薄れてしまいます。
論点がズレているから、子ども理解をすることができず、また同じことが起きるのです。

伝えなければいけない大事なこと、子どもに自分の第一次感情を投げかけるテクニックとして「iメッセージ」は、とても参考になりました。

子育てママさんにおすすめの一冊です。