読書の技法というタイトルになっているが、ものの見方・考え方、表現の仕方まで視野に入れているので、知の技法についての入門書とも言える。

この言葉は胸に刺さりました。

これまで多読とはいえないにしても、本を読んで活用してきたつもりでしたが、佐藤優さんの文章を前にすると、その10%も消化できていない自分に気が付きました。

本書では佐藤さんが普段から実践している読書術を紹介していて、実例をふんだんに盛り込んだ内容になっています。
その実例のテーマが多岐に渡り、一つ一つのテーマが深い考察と共に紹介されます。
政治や哲学といった分野への知見がない僕にとっては、読書術どころではないというのが本音です。

本書の中で、「高校教科書レベルの基礎知識をつけておくこと」を繰り返し強調している佐藤さんらしい本であると感じました。

学生時代はスポーツ三昧で、受験勉強はしたことがなく、高校や大学にはスポーツ推薦で入学。
学校に勉強をしに行った記憶はなく、野球をしているか、寝ているかだった過去の自分を恨みます。

本書は「知の入門書」です。

僕は入門を拒否されてしまいましたので、「高校教科書レベルの基礎知識」を身につけて、また佐藤さんの文章の前に立つことを固く誓いました。

あなたは入門可能ですか?