ここでは吃音の原因と考えられる、反応行動に関する要因を記載します。

 

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僕の家には4歳の愛娘がいるのですが、本当によくに喋ります。笑
疲れて帰ってきた時や、一人になりたい時には嫌になるほど・・・。
堪らず「うるさい!あっち行ってろ!!」と言葉が出てしまったこともあり、悲しそうに涙を流す姿に申し訳なさでいっぱいになることもありました。

 

また嫁さんは、ゆっくり座っていることができない性格の様で、朝起きた瞬間からテキパキと働きます。
洗濯物を洗い、朝食を作って、子どもの着替えに、出掛ける準備・・・
自分が働き者なだけに、僕がソファーでくつろいでいると気に入らないようで、あれやれ・これやれと指示を出してきます。

 

この愛娘と嫁さんのダブルコンボをくらうと、僕の思考は停止します。

 

娘:パパー

嫁:掃除機かけて

娘:ねーねー

嫁:靴洗って

娘:聞いてるー?

嫁:オムツ変えて

 

ょっっっっっっと、待って!!!

 

僕は、あまり効率的に仕事を進めることができません。
できれば、一つ一つ丁寧に物事を進めたいタイプです。

 

嫁さんの様に、一度に多くのことをテキパキこなすことはできません。

 

これは「男だから」とか「女だから」などとよく言われているようなもので、性格的な問題だと思っていましたが違いました。
実は吃音の原因にもなっている、反応行動に関する要因だったのだと、この調査によって知りました。

 

それでは前置きもここまでにして、反応行動による要因を下記にご紹介していきます。

 

覚情報処理に関する研究


中枢神経の聴覚処理に関する研究において、吃音がある人は成績が悪かった

両耳で音を聴く研究において、吃音のある人は右耳(左大脳半球)が優位でなかった
(重度の吃音者に明確に現れ、複雑ななればなるほど顕著になる)

吃音がある人の場合、感覚・聴覚的な情報の処理に困難を示すことがある

吃音がある人は、自分の声の聞こえ方を変えると流暢性が増す

 

感覚運動に関する研究


有意味(ブザー音に反応するなど)な反応が遅めである

流暢な発話速度が遅めである

順序に関する研究において実施速度が遅めであり、エラーが生じやすい

タッピングに関する研究において、左大脳半球による運動コントロールに困難がある

視覚的な課題よりも、聴覚的な課題の方が成績が悪い

 

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感覚情報処理に関する研究

1978から1979年にかけて行われた、大脳の様々な領域で聴覚的信号をうまく処理しているかについての研究ではSSI-ICM(Synthetic Sentence Identification / Ipsilateral Competing Message test)を用いてテストを行っています。
両側の耳にノイズを流し、ナンセンスな文章にさせている語彙を識別する課題において、吃音がある人の成績が悪かったと報告されています。

 

1996年に実施した中枢神経の聴覚処理に関する研究では、短い2つの音域に対して、いずれか長い方を識別するテストにおいて、吃音者の成績が悪かったと報告されています。

 

また2000年のDPSに関する研究では、吃音者は時間感覚を長く判断する傾向にあるとの報告があります。
これは3つの音域の長さに加え、次の音が出されるまでの時間間隔を答えるテストであり、話すことに対する恐れや不安に関する影響が示唆されています。

 

1960年代から行われている両耳分離聴テストの研究では、吃音のある人は右耳の優位性を示さなかったと報告があります。
これは吃音のない人は右耳の優位性、つまり左大脳半球の優位性を示す根拠とも言えます。
しかしながら、別の研究グループにおいては吃音のある人とない人で差異はなかったとの報告もあります。

 

聴覚フィードバックに関する研究では、吃音者特有の脳のリズムによって、聴覚フィードバックと発話表出の統合を妨げているとしています。
吃音がある人にマスキングノイズ、遅延感覚フィードバック、周波数の変化、その他聴覚信号の特性を変更させると、一時的な流暢性を得られることが分かりました。
一時的な流暢性の獲得による要因として、下記の3点が考えられると専門家はいいます。

 

  • ①注意転換効果
  • ②話し方を変えること
  • ③自己発話に対する聴覚モニタリングの修繕

 

感覚運動に関する研究

反応時間に関する研究では

  • 呼吸運動
  • 構音運動(口唇閉鎖)
  • 聴覚
  • 視覚

 

いずれの信号においても吃音のない人と比較すると反応が遅かったとされています。

 

1995年のデ・ニルの研究では、44件の音声反応に対し約75%の割合で反応が遅かったと報告しています。
また有意味刺激(単語や文章)を用いたテストでは、約80%の割で吃音者と非吃音者に有意な差異があったと報告されました。

 

音響分析研究では、下記の特徴が明らかになりました。

  • 母音の持続時間が長い
  • 子音から母音への移行が遅い
  • 無声子音から有声音声までの立ち上がりが遅い

 

1983年に実施された協調運動に関する研究では、指を動かし声を出すテストにて、吃音者は成績が悪かったと報告されています。
1993年には吃音者はストレス状況下において、両大脳に混線や干渉があることが明らかとなりました。
左手でノブを回し、右手指で連続的にタッピングする課題にて、顕著に成績が悪かったことにより、右脳の活動によって左脳の連続的な運動コントロールを妨害していることが示唆されています。
さらに協調運動に関する研究において別のグループの報告によると、左脳に集中する能力は欠けているが、両脳に同等に集中することはできる(これは左効きの人と同じ)とされています。
これは左脳に集中する能力の欠如と発話生産の基盤にある処理の順序性に機能不全があると示唆されています。

 

1993年の順序に関する研究では、番号キーを打つ手指運動にて、①反応企画②組織化③運動開始において困難さがあるとされています。

 

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