初めは「お、お、お、おはよう」と言葉を繰り返してまう連発だけだったけど、いつのまにか言葉が全く出ないブロックも現れ始める。
苦手な言葉がひとつ・ふたつと増え続け、自分の名前さえも言えない時、僕は将来言葉を失うのだと思ったことがあります。
吃音者にとって本当によくあることで、『自分の名前が言えない』という悩み。
自分の名前を言う場面は、
この先数えきれないほどあって
- 学校でクラス替えをした時
- 新しく習い事を始める時
- 進学した時
- バイトの面接
- 就職の面接
なにか新しい環境に入る時には必ず自己紹介があります。
電話では毎回名前を言わなくてはいけません。
いったい、この苦悩はいつまで続くのか?
一生このまま辛い人生を歩むのか?
富士の樹海に迷い込んだかのような、絶望を抱えていませんか?
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吃音の悩みを話し合える相手がいない
吃音は悪しき風習によって”腫れ物に触るよう”な扱い、つまり触れてはならないタブーなモノとして扱われてきました。
それは知人や友人だけではなく、親までも我が子の吃音について話すことを避ける習慣があります。
これには理由があって、吃音の原因は『意識した(させた)こと』だとされ、親が子供に吃音を注意したことによって、吃音が発症すると専門家が報告したことにより世界中で定着してしまいました。
現在ではこの仮説は否定されていて、体質要因が7割と体質以外が3割だと言われています。
この間違った風習に加え、吃音者自身が吃りを隠そうとする傾向がある相乗効果によって、どんどん殻にこもってしまい孤立する悪循環が吃音者を襲うのです。
吃音の事を話し合える相手がいない。
だから吃音の苦悩が、このまま一生続くのではないかと怯えてしまうのです。
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乗り越え方は人それぞれ
そんな暗闇を歩く若い世代に、是非ともおすすめしたいのが漫画『どもる私がコンプレックスを解消できるその日まで』です。
作者の安藤さんが吃音に苦しみ、克服するまでのエッセイを漫画で表現しています。
そもそも”若い世代”と言っているのには理由があります。
それは吃音の苦悩は若い頃にピークを迎え、その後徐々に落ち着いていくからです。
吃音には波があり、酷く吃る時期もあれば、あまり吃らない時期もあります。
この波は新しい環境に移り変わる度にやってくることが多く、若い時期とくに学生の時には目まぐるしく環境が変わります。
保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学、塾、習い事、サークルなどなど常に環境は激変していきます。
一方で大人になると数十年同じ会社に勤め、仕事内容もあまり変化はありません。
さらに価値観も変わってきますし、周りの反応も控えめになってきます。
とある研究データでも報告されていますが、大人になるにつれ吃る発生頻度も悩みとしての大きさも軽減されるとされています。
僕も30歳を越えて、吃音に対しての考え方が大きく変わりました。
今でも毎日吃っていますが、落ち込んだり惨めに思うことはありません。
吃りがあることによって、救われることもよくあります。
吃音がある人は、皆、本当に苦しんでいます。
でも、苦しんだ先にあるモノは、その分大きな財産になります。
こんな話しをしても、信じられないと思います。
だから漫画という身近なツールによって、理解してくれれば良いなと思います。
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吃音があり、みっともない私
僕は吃音を受け入れるようになってから、変なプライドというものを持たなくなりました。
いくら格好つけても話せばみっともないし、みっともない話方がリアルな自分。
そう思うとプライドも何も無いんですよね。
このような心境は安藤さんの漫画にも書かれています。
変なプライドを持たなくなると、人からの教えを純粋に聞くことができます。
たとえそれが後輩からの指摘であってもです。
大切な教えを変なプライドのせいで棒に振ってしまうのは、あまりにも勿体ないことです。
ちっぽけなプライドを捨てるだけで、
確かな成長や成功を手にすることができる。
さらには成功から自信が生まれます。
これは吃音が教えてくれた大事な教えです。
今は吃音が嫌で嫌で堪らないと思いますが、いつか向き合う時がきて、受け入れる時が来ると思います。
すぐには無理かもしれません。
でもこの漫画をキッカケに一日でも早く、そんな日が来ることを願います。
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